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性交痛の原因と治し方|痛む場所別にわかる対処法と受診の目安
「性行為のときに痛みがあって、実は苦痛に感じている……」
「痛みはどうにかしたいけれど、恥ずかしくて病院に行きにくい」
性交痛はパートナーとの大切な時間を苦痛に変えてしまう重大な問題ですが、デリケートな話題がゆえに、誰にも相談できずに抱え込んでしまう方も少なくありません。
この記事では、性交痛の症状の特徴や原因、婦人科を受診するべき目安まで分かりやすくお伝えします。
性交痛とは
まずは、性交痛が具体的にどんなものなのか、どのくらいの女性が同じお悩みを抱えているのかについて確認していきましょう。
性交痛の症状
性交痛とは、性行為のときに感じる痛みの総称です。
挿入時の鋭い痛み、行為中の引きつるような痛み、終わった後に残る違和感など、痛みの種類や感じ方は人によってさまざまです。
具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 挿入時に外陰部や膣の入り口がヒリヒリする
- 行為中に下腹部の奥が突き上げられるように痛む
- 終わったあともしばらく痛みや違和感が残る
- 出血を伴う痛みがある
性交痛を経験する女性の割合
性交痛は、ごく一部の女性だけが抱える特別なお悩みではありません。
実は、女性全体の20~30%(3~5人に1人)が、これまでに性交痛を経験したことがあるともいわれています。
特に、次のようなライフステージや環境にある女性は、性交痛を感じやすい傾向があります。
- 思春期・10代後半〜20代の初体験前後
- 産後・授乳期でホルモンバランスが大きく変化している時期
- 更年期前後でエストロゲン(女性ホルモン)が減少する時期
- 強いストレスや疲労を抱えている時期
性交痛を放置するリスク
「恥ずかしいから」「そのうち自然に治るかもしれない」と、痛みを我慢してしまうのは危険です。
なぜなら、その痛みの背景には、思わぬ婦人科疾患が隠れている可能性もあるためです。
子宮内膜症や子宮筋腫、感染症などは、進行すると不妊の原因になったり、性行為のとき以外にも慢性的な下腹部痛を引き起こしたりすることがあります。
そのため、早めに原因を突き止めることが重要です。
また、「また痛くなるかもしれない」という不安が積み重なると、性行為そのものへの恐怖や緊張が強まります。
その緊張がさらに身体を硬くさせて痛みが増し、パートナーとの関係性にも亀裂が入ってしまう可能性があります。
性交痛の原因|痛む場所で異なる5つの要因
性交痛の原因は、主に「どこが痛むか」によって推測できます。
入口部の痛み(入口部性交痛)の原因
膣の入口や外陰部に感じる痛みを「入口部性交痛」と呼びます。
主に挿入される瞬間にヒリヒリしたり、引き裂かれるような痛みを感じたりするのが特徴です。
主な原因には、以下のようなものがあります。
- 膣の乾燥や潤滑不足
- 処女膜強靭症(処女膜が厚く、伸びにくい状態)
- 外陰部の炎症や傷
- カンジダ膣炎などの感染症
- 萎縮性膣炎(更年期以降に多い)
このなかでも特に多いのが、膣の乾燥による潤滑不足です。
もしおりものの色がいつもと違ったり、強いかゆみやヒリヒリ感を伴ったりする場合には、カンジダなどの感染症が背景にある可能性もあります。
奥の痛み(深部性交痛)の原因
ペニスが奥まで入ったときやピストン運動のときに、下腹部の奥が突き上げられるようにズキズキと痛むタイプを「深部性交痛」といいます。
奥の痛みは、入口の痛みに比べて、婦人科系の疾患が隠れている可能性が比較的高まります。
原因としては、以下のような疾患があります。
- 子宮内膜症:
子宮の内膜に似た組織が、子宮以外の場所にできる病気 - 子宮腺筋症:
子宮の筋肉に内膜組織ができ、硬く腫れる病気 - 子宮筋腫:
子宮の筋肉にできる良性のコブ - 卵巣嚢腫:
卵巣の中に液体などが溜まって大きく腫れる病気 - 骨盤内炎症性疾患(PID):
クラミジアなどの細菌が侵入し、骨盤内で炎症を起こす病気
ホルモンバランスによる原因
女性の身体は、ライフステージによって「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。
このエストロゲンには、膣の粘膜に潤いを与え、ふっくらと柔らかく保つ役割があります。
そのため、エストロゲンの分泌量が低下すると、膣内が乾燥し痛みが起こりやすくなります。
- 産後・授乳期:
母乳を出すためのホルモン(プロラクチン)の影響で、一時的にエストロゲンが低下しやすい - 更年期前後:
卵巣機能の低下によりエストロゲンが急減 - 閉経後:
エストロゲンがほぼ分泌されなくなり、膣壁の萎縮や乾燥が進みやすい - 低用量ピル服用中:
体質によっては潤滑不足を感じることがある
心理的・精神的要因
性交痛は、心の状態とも深く結びついています。
精神的な緊張、不安、過去の記憶などがあると、脳が危険を察知し、無意識のうちに骨盤底筋(こつばんていきん)を緊張させて膣を硬く締めてしまうことがあります。
すると、潤いが不十分なまま挿入することによって強い痛みを生じ、「痛かった」という記憶が次の行為への恐怖を呼ぶという、まさに負のループへとつながってしまうのです。
代表的な心理的要因には、以下のようなものがあります。
- 過去のつらい性体験やトラウマ
- 性行為そのものへの不安や恐怖
- パートナーとの関係性のストレス
- 「また痛むかもしれない」という予期不安
- 自分の体への自信のなさ
性交痛の治し方|セルフケアでできる対処法
病気が原因でない場合や、軽度の潤滑不足であれば、日々のケアや工夫で痛みを予防することができます。
潤滑剤(ローション)の活用
膣の乾燥や、緊張による潤滑不足が主な原因となっている場合は、市販の潤滑剤を活用する方法が推奨されます。
潤滑剤を選ぶときは、以下のポイントを重視してみましょう。
- 水溶性タイプを選ぶ(コンドームと併用しやすい)
- 香料や着色料の少ないものを選ぶ
- pHが膣内環境に近いものを選ぶ
- 必要に応じて「保湿用」と「行為用」を使い分ける
潤滑剤は、前戯の段階からパートナーと一緒に少量ずつなじませておくのがコツです。
あらかじめ膣の入口や周辺に優しく広げておくことで、より自然に摩擦の痛みを防げます。
前戯・リラックスの工夫
お互いの気持ちのペースが合わず、女性側の身体の準備が整わないまま行為に進んでしまうと、どうしても痛みが生じやすくなります。
十分な前戯と、心からリラックスできる環境づくりを心がけましょう。
- 焦らず、ゆっくりと時間をかける
- 部屋の明るさや温度を心地よく整える
- 深い呼吸を意識し、体の力を抜く
- 痛みや不安をパートナーに正直に伝える
- 「今日は無理をしない」という選択肢も持つ
特に大切なのは、パートナーとの対話です。
お互いにリラックスできる関係性を築くことが、心の緊張をほぐす近道になります。
生活習慣の見直し
ホルモンバランスの乱れや血流不足は、日々の生活習慣が大きく影響しています。
膣の潤いを保ち、痛みを防ぐためにも、以下のポイントを意識してみましょう。
- 睡眠:
1日6〜7時間を目安に、質のよい休息をとる - 食事:
女性ホルモンの材料となるタンパク質(大豆製品・肉・魚など)や良質な脂質(アボカド・オリーブオイルなど)を意識する - 運動:
骨盤周りの血流を促すため、軽いウォーキングやストレッチを習慣にする - ストレスケア:
意識的にリラックスする時間を作る - 体を冷やさない:
下半身の血流を意識して温める
骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋が過度に硬く緊張していたり、逆に筋力が緩みすぎていたりすることも、性交痛の原因になります。
適度なトレーニングで、しなやかな筋肉を維持しましょう。
骨盤底筋とは
骨盤底筋とは、膀胱・子宮・直腸といった大切な臓器を、下からハンモックのように支えている筋肉群のことです。
骨盤底筋トレーニングを行うことで、次のような嬉しい効果が期待できます。
- 膣まわりの過度な緊張がほぐれる
- 血流が改善し、膣のうるおいが保たれやすくなる
- 挿入時の違和感や引きつるような痛みが軽減する
- 産後・更年期の症状改善にもつながる
- 尿もれの予防にもなる
骨盤底筋トレーニングのやり方

骨盤底筋トレーニングは自宅で簡単にできるため、ぜひ習慣化してみてください。
- 仰向けに寝て、膝を立てる
- 体全体の力を抜き、深く呼吸する
- おしっこを途中で止めるイメージで、膣と肛門をキュッと締める
- そのまま5秒キープする
- ゆっくり10秒かけて力を抜く
- これを1セット10回、1日2〜3セット行う
婦人科を受診すべきサイン|こんな症状は要注意
性交痛のなかには、セルフケアだけでは解決せず、一刻も早い治療が必要なケースもあります。
すぐに受診すべき症状
次のような症状がある場合は、放置すると症状が悪化したり、重篤な合併症や不妊につながったりするリスクがあるため、できるだけ早く婦人科を受診してください。
- 性行為のたびに出血する
- 行為後に大量の出血がある
- 激しい下腹部痛が続いている
- 発熱を伴う痛みがある
- 異常なおりもの(色・におい・量の変化)がある
- ヒリヒリ・かゆみが強く、日常生活にも支障が出ている
- 排尿時にも痛みがある
これらの症状がある場合、クラミジアや淋菌などの性感染症、または急激な子宮・卵巣の炎症、骨盤内の疾患などが疑われます。
早めの受診が望ましい症状
命に関わる緊急性はなくても、次のような症状が続いている場合には、我慢せず早めに婦人科を受診しましょう。
- 性交痛が3か月以上続いている
- 生理痛が以前より重くなってきた
- 排便時に痛みを感じる
- 不正出血(生理以外の出血)がある
- 性行為のたびに同じ場所が痛む
- 痛みが原因で性行為を避けるようになっている
- セルフケアを試しても改善が見られない
これらは、子宮内膜症や子宮筋腫など、時間とともに進行していく婦人科疾患の重要なサインである可能性が考えられます。
いこまともみレディースクリニックでの性交痛の治療法
いこまともみレディースクリニック婦人科では、患者様一人ひとりの性交痛の原因を丁寧に突き止め、以下のような医学的アプローチによる治療を行っております。
女性ホルモン局所投与療法
主に更年期や閉経後、または産後のエストロゲン低下によって起こる膣の乾燥・萎縮に対して行う治療法です。
女性ホルモンが含まれた小さな錠剤を、直接膣内に挿入して潤いを取り戻します。
- 飲み薬(経口薬)や貼り薬(経皮吸収型)のように全身へ女性ホルモンを行き渡らせるのではなく、患部にピンポイントで作用する
- ホルモン剤の全身投与に抵抗がある方や、他の部位での副作用が懸念される場合でも選択しやすい
こちらの治療法は、医師の診断のもと保険適用にて受けられます。
モナリザタッチ(レーザー治療)
女性ホルモン局所投与療法などで効果が不十分な場合や、ホルモン剤自体を使用できない方に推奨されるのが、レーザー治療器「モナリザタッチ」による治療です。
顔のリフトアップに使われるフラクショナルレーザーの技術を、女性のデリケートゾーン用に開発したもので、膣粘膜への照射で組織のコラーゲン生成を促し、粘膜をみずみずしく若返らせます。
これにより、膣の乾燥や萎縮に伴う性交痛の改善が期待できます。
なお、モナリザタッチによる治療は自費診療(保険外診療)となります。
治療の回数や費用については、お気軽に当院までご相談ください。
性交痛にお悩みなら「いこまともみレディースクリニック」まで
性交痛は、決して一人きりで解決できるものではありません。
痛みを我慢し続けることは、あなたの身体だけでなく、心やパートナーとの関係性までもすり減らしてしまいます。
いこまともみレディースクリニック婦人科では、女性のあらゆるライフステージのお悩みに寄り添い、プライバシーに徹底的に配慮した診療を行っております。
痛みの原因がどこにあるのかを医学的にしっかりと見極め、保険診療から自費診療に至るまで、負担の少ない効果的な解決策を一緒に見つけていきましょう。
「こんなことで受診していいのかな」と迷わずに、どうぞお気軽にご相談くださいね。
【FAQ】性交痛に関するよくある質問
性交痛に関して、いただくことの多いご質問に回答いたします。
Q:性交痛はパートナーに伝えるべき?
A:はい、できるだけ早い段階で伝えることをおすすめします。
痛みを我慢したまま行為を続けると、心身の負担が大きくなり、性行為そのものが嫌になってしまうという悪循環に陥ります。
伝える際は相手のテクニックなどを責めるのではなく、「自分の体調や身体の状態」をありのままに共有するスタンスを意識しましょう。
- 「奥のほうに痛みがあるから、婦人科で相談しようと思う」
- 「今日はゆっくり時間をかけたい」
- 「この体勢は痛いから変えてもいい?」
このように伝えることで、パートナーにとっても「2人で解決する大切なテーマ」となり、お互いの関係性がより深まるきっかけにもつながります。
Q:性交痛で妊娠への影響はある?
A:性交痛そのものが直接不妊につながるわけではありません。
しかし、痛みの背景に子宮内膜症や骨盤内の炎症性疾患が隠れていると、卵管の癒着などが原因で妊娠に悪影響を及ぼすケースもあります。
また、痛みが恐怖となって性行為の頻度が減り、結果として妊活のタイミングが少なくなってしまうこともあるでしょう。
「将来赤ちゃんを授かりたい」「現在妊活中である」という方は、早めに婦人科で原因を確認することが大切です。
Q:市販薬で治せる?
A:性交痛そのものを根本的に治療できる市販薬はありません。
市販されているゼリーやジェルなどは、膣の乾燥を一時的に和らげるセルフケアとして有効です。
しかし、以下のような症状が伴う場合は、自己判断を避けて速やかに婦人科を受診してください。
- かゆみ・おりものの異常(感染症の疑い)
- 下腹部の奥に響く痛み(婦人科疾患の疑い)
- 出血や3か月以上続く痛み
市販品での一時的な対処は原因の発見を遅らせるリスクがあるため、あくまでセルフケアに留めましょう。
Q:何科を受診すればいい?
A:第一選択は婦人科(産婦人科・レディースクリニック)です。
女性特有の繊細な身体の構造やホルモンバランスのお悩みに対して、もっとも適切かつ専門的に対処することができます。
クリニックを選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてみてください。
- 通いやすい場所にある
- 完全予約制などプライバシーに配慮されている
- (希望する場合)女性医師が在籍している
「皮膚科に行くべき?内科の方がいい?」と迷うような症状であっても、まずは婦人科へご相談ください。
必要に応じて、適切な他科の専門医としっかり連携を取ってくれます。
まとめ
性交痛は、あなたの身体が発する「ケアしてあげて」という大切なサインです。
痛みの理由を正しく知り、医療の力を借りることで、パートナーとの時間をより幸せなものにできるでしょう。
いこまともみレディースクリニック婦人科では、患者様が笑顔で心地良い毎日を過ごせるよう、スタッフ一同いつでもお待ちしております。
どんなに小さな違和感であっても、どうぞお気軽にご相談ください。
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