ブログ
BLOG
未成年の中絶に必要な同意と付き添い|費用と親に話せないときの相談先
妊娠が分かり、「親や相手の同意がないと中絶できないのだろうか」と、誰にも相談できずに不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
娘さんの妊娠を知り、どう支えればよいか戸惑っている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
未成年の中絶では、法律の決まりと医療機関ごとの運用が混同されやすく、誤解から受診が遅れてしまうことがあります。
この記事では、同意や付き添いの考え方から、中絶できる時期や費用、受診の流れ、親に話せないときの相談先までを順にご紹介します。
未成年の中絶に親の同意は必要?
結論からお伝えすると、母体保護法には保護者の同意を求める規定はありませんが、多くの医療機関では未成年の方に保護者の同意を求めているため、実際には親の同意が必要になるケースが多いのが現状です。
なぜそうなるのかが分かると次にすべきことも見えてくるため、まずは未成年の範囲と、法律と医療機関の運用の違いから確認していきましょう。
未成年の範囲と中絶が認められる条件
2022年4月の民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられ、現在の未成年は18歳未満を指します。
18歳・19歳の方は、法律のうえでは成年として扱われる点も押さえておきましょう。
人工妊娠中絶は、母体保護法という法律にもとづいて行われる医療行為です。
そのため、手術を行えるのは、都道府県の医師会が指定する「母体保護法指定医師」に限られています。
中絶できるのは妊娠22週未満までで、22週以降は母体保護法にもとづく中絶は認められていません。
また、中絶が認められるのは、妊娠の継続や出産が身体的または経済的な理由で母体の健康を著しく害するおそれがある場合と、暴行や脅迫などによって妊娠した場合とされています。
決まりごとが多く感じられるかもしれませんが、手続きや条件は受診先で一つひとつ説明を受けられるので、今の段階ですべてを理解しておかなくても大丈夫です。
法律の規定と医療機関の運用の違い
母体保護法には、保護者の同意を求める規定はありません。
法律が定めているのは「本人」と「配偶者」の同意で、配偶者が分からない場合や意思を示せない場合などは、本人の同意だけで足りるとされています。
一方で、多くの医療機関では未成年の方に保護者の同意や付き添いを求めています。
これは、中絶手術が麻酔を使う処置であり、術後の体調管理や緊急時の連絡体制を整えておくことが、本人の体を守るうえで大切だからです。
法律と医療機関の運用の違いは以下のとおりです。
| 項目 | 法律(母体保護法) | 医療機関の運用 |
|---|---|---|
| 本人の同意 | 必要 | 必要 |
| 配偶者の同意 | 原則必要(例外あり) | 未婚の場合の扱いは医療機関によって異なる |
| 保護者の同意 | 規定なし | 求める医療機関が多い |
| 保護者の付き添い | 規定なし | 求める医療機関が多い |
保護者の同意が必要かどうかは、法律ではなく受診する医療機関の方針によって決まる、という構造になっています。
「法律で決まっていないから、どこでも一人で受けられる」というわけではないため、受診前に同意や付き添いの条件を確認しておくと、当日になって戸惑わずに済みます。
何を確認すればよいか分からないときは、電話で「未成年なのですが」と伝えて相談してみるのもひとつの方法です。
未成年の中絶で求められる同意と付き添い
「同意」と一口にいっても、誰の同意なのかによって意味合いが異なります。
本人・相手・保護者それぞれの同意と、付き添いが求められる場面について解説します。
中絶の同意書に必要な3つの同意
中絶の同意書で求められる同意は、大きく「本人」「相手(配偶者)」「保護者」の3つです。
それぞれ法律での位置づけや医療機関での扱いが異なるため、順に解説します。
本人の同意
中絶は本人の意思にもとづいて行われるもので、ご本人自身の同意がすべての前提になります。
保護者や相手から強く勧められていたとしても、迷いや不安があるなら、その気持ちを医師にそのまま伝えて構いません。
医師は本人の意思を確認したうえで手続きを進めます。
気持ちが揺れるのは、決しておかしなことではありません。
自分の考えを整理する時間を持つことも、大切なプロセスのひとつです。
相手の同意
母体保護法でいう「配偶者」は、婚姻関係(事実婚を含む)にある相手を指すとされています。
結婚していない場合に相手の同意書を求めるかどうかは、医療機関によって扱いが異なるのが実情です。
相手と連絡が取れない、協力してもらえないといった状況はとてもつらいものですが、返事を待ち続けてひとりで抱え込む必要はありません。
時間が経つと選べる方法が限られてくるため、まずは受診予定の医療機関に事情を相談してみてください。
なお、性暴力によって妊娠した場合、加害者の同意を求める規定はないとされています。
つらい経験をされた方も、どうかご自分を責めずに、相談先を頼ってください。
保護者の同意
保護者の同意は法律で定められたものではありませんが、多くの医療機関で求められています。
麻酔を伴う手術の説明や術後の体調管理、緊急時の連絡、費用の支払いなど、本人だけでは負担が大きい場面で、保護者の理解と協力が支えになるためです。
いこまともみレディースクリニックでも、未成年の方の手術には保護者の同意が必要です。
受診の際は、保護者の方と一緒にお越しいただくようご案内しています。
親に話すことが難しいと感じている方は、これからご紹介する「未成年の中絶で親に話せないときの相談先」の章もあわせて参考にしてください。
保護者の付き添いが必要になる場面
付き添いを求められやすいのは、初診時の説明や同意書の記入のときと、手術当日です。
静脈麻酔を使う場合は麻酔の影響が残るため、手術当日は車やバイク、自転車の運転ができません。
帰宅の際は、送迎やタクシー、公共交通機関を利用することになります。
なお、いこまともみレディースクリニックは院内女性専用のクリニックのため、中学生以上の男性の付き添いはご遠慮いただいています。男性パートナーの付き添いは、手術当日に限り可能です。
保護者以外の方の付き添いが認められるかどうかは、医療機関によって異なります。
「誰と行けばいいのか分からない」と迷うときは、予約の際にその不安も含めて医療機関へご相談ください。
未成年の中絶で知っておきたい時期とリスク
中絶は、妊娠週数によって受けられる方法や体への負担が変わります。
中絶できる時期の目安と方法ごとの違い、起こりうるリスクについてご紹介します。
中絶できる時期
妊娠週数の数え方は、最終月経が始まった日を「妊娠0週0日」とするのが基本です。
そのため、妊娠検査薬で陽性が出るころには、すでに妊娠5週前後になっていることが多いとされています。
妊娠12週未満の中絶を初期中絶、12週以降22週未満を中期中絶と呼びます。
中期中絶では人工的に陣痛を起こして分娩する方法がとられ、入院が必要になるなど、心と体、費用の負担が大きくなるのが実情です。
妊娠22週以降は、母体保護法にもとづく中絶は認められていません。
未成年の場合は、保護者への相談や同意書の準備に時間がかかることもあります。
まだ気持ちが決まっていない段階でも、早めに医療機関へ相談しておくと、選べる方法の幅を保ちやすくなります。迷っている気持ちごと、お気軽にご相談ください。
中絶できる時期については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
中絶の方法
初期中絶の方法には、主に吸引法による手術と、経口中絶薬の2つがあります。
経口中絶薬は2023年に国内で承認された飲み薬で、妊娠9週0日(63日)以下の方が対象です。それぞれの違いは以下のとおりです。
| 項目 | 吸引法による手術 | 経口中絶薬 |
|---|---|---|
| 対象の時期 | 妊娠12週未満 | 妊娠9週0日(63日)以下 |
| 方法 | 器具で子宮の内容物を取り除く | 2種類の薬を時間をあけて服用する |
| 麻酔 | 使用する | 使用しない |
| 主な負担 | 麻酔や手術による負担 | 服用後の出血や腹痛 |
| 注意点 | 静脈麻酔の場合は当日の運転ができない | 居住地などによっては院内での待機が必要。中絶が完了しない場合は手術が必要になることがある |
どちらの方法を選べるかは、妊娠週数や体の状態に加え、医療機関の対応によっても異なります。
経口中絶薬は限られた医療機関でのみ扱われているため、希望する場合は事前に確認しておくことが大切です。
なお、いこまともみレディースクリニック婦人科では、経口中絶薬の取り扱いはありません。
経口中絶薬については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:経口中絶薬とは|使える期間や副作用を解説
中絶のリスクと心身への影響
中絶手術は体に負担がかかる処置です。
手術後に起こる可能性がある症状やリスクは以下のとおりです。
- 出血
- 下腹部の痛み
- 感染
- 子宮の内容物が残る(遺残)
- 子宮や子宮頸管の損傷(まれ)
- 麻酔による吐き気や気分不良
手術後に発熱がある、出血が多い、強い腹痛が続くといった場合は、自己判断で様子を見ず、手術を受けた医療機関へすぐに連絡してください。
体だけでなく、心にも変化が現れることがあります。
中絶後に気分が落ち込んだり、眠れなくなったりするのは、決して珍しいことではありません。つらい気持ちをひとりで抱え込まず、医師や周囲の信頼できる人、相談窓口に話してみてください。
また、将来の妊娠への影響は、合併症の有無や体の状態によって異なるとされています。不安があれば、術後の診察で医師に遠慮なく聞いてみましょう。
そのほかにも、中絶後は早い時期に排卵が再開することがあります。これからの自分の体を守るために、術後の診察で今後の避妊方法について相談しておくことも、大切なセルフケアのひとつです。
中絶と将来の妊娠への影響については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:一度中絶すると不妊になるって本当?
未成年の中絶の受診から手術までの流れと費用
中絶を受けるまでには、予約から術後の診察までいくつかのステップがあります。
先の見通しが立つと不安も和らぎやすいため、受診の流れと費用の考え方について確認しておきましょう。
受診から手術までの流れ
中絶手術を受けるまでの一般的な流れは以下のとおりです。
- 1電話やWebなどで医療機関に予約する
- 2初診で妊娠の確認と週数の診断、術前検査を受け、手術や麻酔の説明を聞く
- 3同意書を提出し、手術日を決める
- 4手術当日に来院し、日帰りで手術を受ける
- 5術後の診察で、回復の経過を確認する
多くの医療機関では、受診したその日に手術を受けることはできません。
初診で妊娠週数や体の状態を確認し、必要な検査と説明を受けてから手術日が決まります。
手術当日は、来院から帰宅までに数時間から半日ほどかかることが多いとされています。学校を休む日数を考える際の目安にもなるでしょう。
通院回数や当日の流れは医療機関や麻酔の方法によって異なるため、分からないことは予約の時点で聞いておくと、心の準備もしやすくなります。
当院の中絶手術については、以下のページで詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
中絶にかかる費用の目安
中絶は健康保険が適用されない自由診療のため、術前検査から手術までの費用は全額自己負担です。
費用は医療機関によって異なり、初期中絶では一般的に7〜20万円程度が目安とされています。
妊娠12週以降の中期中絶では、入院や分娩と同様の処置が必要になるため、30〜50万円程度と負担が大きくなる傾向があります。
また、術前検査や麻酔、術後の薬、術後の診察が料金に含まれているかどうかは医療機関によって異なります。手術料だけを見るのではなく、総額で確認しておくことが大切です。
未成年の場合、費用を誰が負担するかについて、保護者や相手と話し合いが必要になるケースもあります。
自分だけで費用を用意できず困っているときも、どうかひとりで悩まずにご相談ください。
この後の「未成年の中絶で親に話せないときの相談先」の章でご紹介する相談窓口でも、費用について相談できます。
費用や利用できる支援制度については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:中絶手術にかかる費用の目安|保険適用や補助金も解説
未成年の中絶で親に話せないときの相談先
親御さんに妊娠を打ち明けられず、ひとりで悩み続けてしまう方も少なくありません。
家族に話す前でも利用できる相談先や、親への伝え方、保護者ができるサポートをご紹介します。
匿名で相談できる公的な窓口
思いがけない妊娠について相談できる窓口は、国や各都道府県が設けています。
無料で利用でき、名前を伝えずに相談できる窓口も多いため、親御さんに話す前の最初の相談先として頼ってみてください。主な相談窓口は以下のとおりです。
相談窓口では、妊娠についての不安を聞いてもらえるだけでなく、受診できる医療機関の情報や親への伝え方、費用の悩みについても一緒に考えてもらえます。
「うまく話せるか分からない」という状態のままでも、まずは連絡してみることが第一歩になるでしょう。
なお、受付時間や相談方法は窓口ごとに異なり、変更されることもあります。
利用する前に、各窓口の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
性暴力や相手とのトラブルがある場合の相談先
望まない性行為によって妊娠した場合は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターへ相談できます。
石川県では「パープルサポートいしかわ」が窓口となっており、全国共通の短縮番号「#8891」から最寄りの支援センターにつながる仕組みです。
支援センターでは、医療機関の受診や警察への相談、心のケアなどについて支援を受けられます。
性被害による妊娠の場合は、警察に相談することで中絶費用の公費負担制度を利用できる場合があります。
警察へ相談しない場合の支援は地域によって異なるため、まずは支援センターで確認してみてください。
家庭で安心して過ごせない、妊娠を知られると保護者から危害を加えられるおそれがあるといった場合は、児童相談所(189)にも相談できます。
あなた自身の身を守ることを、何よりも優先してください。
相手との費用の負担や話し合いがうまくいかない場合は、法律の専門家に相談するのも選択肢のひとつです。
相手との年齢差や関係性によっては法的な問題が関わることもあるため、ひとりで判断せず、専門の窓口を頼りましょう。
親への打ち明け方と保護者ができるサポート
親に妊娠を打ち明けるのは、とても勇気がいることです。
自分から切り出すのが難しい場合は、相談窓口の相談員や、学校の養護教諭・スクールカウンセラーなど、信頼できる大人に間に入ってもらう方法もあります。
伝える際は、すべてを一度に話そうとしなくて構いません。
「妊娠していること」「どうしたいか迷っていること」など、伝えたいことを短くメモしておくと、落ち着いて話しやすくなります。
娘さんから妊娠を打ち明けられた親御さんが、動揺や戸惑いを感じるのは自然なことです。
そのうえで、以下のような関わり方が本人の支えにつながります。
- 責める前に、まずは本人の気持ちや状況を聞く
- 中絶できる時期には限りがあるため、早めに医療機関へ相談する
- 中絶するかどうかを含め、本人の意思を尊重する
- 手術後の体調や心の変化に目を配る
どうしてよいか分からないときは、親御さんでも相談窓口を利用できます。
本人と親御さんが同じ情報をもとに話し合えるよう、まずは医療機関や相談窓口へ一緒に相談してみてください。
未成年の中絶に関するお悩みならいこまともみレディースクリニックまで
予期しない妊娠が分かったとき、どこに相談すればよいのか、誰に話せばよいのか分からず、不安でいっぱいになるのは当然のことです。
いこまともみレディースクリニック婦人科は、石川県白山市にある女性専門のクリニックです。
院長・スタッフともに女性で構成されており、完全予約制でプライバシーに配慮した環境が整っています。
周囲の目が気になる方にも、落ち着いてお話しいただけるよう配慮しております。
当院で対応しているのは、初期の人工妊娠中絶(日帰り手術)です。
未成年の方の手術には保護者の同意が必要となるため、受診の際は保護者の方と一緒にお越しください。
また、中絶は自由診療のため、費用や当日の流れについて気になることがあれば、予約の際にお気軽にお尋ねくださいね。
ご予約は、お電話のほか、24時間受付のLINEからも可能です。
不安な気持ちをひとりで抱え込まず、まずはお話をお聞かせください。
スタッフ一同、一人ひとりの気持ちに寄り添いながらサポートいたします。
まとめ
母体保護法には保護者の同意を求める規定はありませんが、多くの医療機関では未成年の方の中絶に保護者の同意や付き添いを求めています。
同意が必要かどうかは受診する医療機関の方針によって決まるため、事前に確認しておくことが大切です。
中絶できるのは妊娠22週未満までです。週数が進むほど選べる方法が限られ、心身や費用の負担も大きくなるため、迷っている段階でも早めにご相談ください。
手術にはリスクがあり、術後の体や心の変化には個人差があります。気になる症状があれば、ひとりで様子を見ずに医療機関へ連絡してください。
どんな状況でも、あなたがひとりで抱え込む必要はありません。
いこまともみレディースクリニック婦人科では、女性スタッフが一人ひとりの状況に寄り添いながら、未成年の方と保護者の方からのご相談をお受けしております。
どうぞ安心してご相談ください。
診療時間
MEDICAL HOURS
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| AM 9:00〜12:00 |
プラセンタ注射 サプリメント購入 |
プラセンタ注射 サプリメント購入 |
休診 | プラセンタ注射 サプリメント購入 |
プラセンタ注射 サプリメント購入 |
AM 9:00〜13:00 |
| PM 13:00〜18:00 |
※13:30〜 | 休診 |
-
電話番号076-216-0123
-
受付時間9:00〜18:00
-
休診日水曜日・土曜日午後・日曜日・祝日
※金曜日のみ13:30~診療いたします。
初診最終受付 平日17:30、土曜12:30
プラセンタ注射・サプリメント購入は午前中も可能です。(水・日・祝日除く)
マンジャロ注射・ビジリス利用は午前中も可能です。
再診の患者様でいつものお薬のみご希望の方、検査不要の方、治療に関するお問い合わせの方に限り、オンライン診療で対応可能です。
アクセス
ACCESS
ご予約・お問い合わせ
CONTACT
-
LINEからのご予約【24時間受付可能】
-
TEL.076-216-0123お電話からのご予約【受付時間9:00~18:00】